KISETSU 絨毯日記

..........................from kyoto and china carpet diary

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手織絨毯の価値ってなんなんでしょう

高段数の手織絨毯を売るときの決まり文句
「これだけ細かい絨毯になると、
指が細くて目の良い、若い織り娘さんじゃないと織れないんですよ」

ま、ほんとは細かいのなんて腕の立つベテランさんじゃないと織れないんですけどね。
おじ様たちの夢を壊すのも売り上げに響きそうです。
でも、その夢も破られるときがやってきたようです。

先日、夏に仕込んだKISETSU collectionの出来を見にN氏が中国に行き、
その報告に来てくださったときのお話。

「中国のシルクの手織絨毯の工場の機械化が始まった。
鎮平(シルク段通の大きな産地)の工場には100台単位でその機械が入っている。
手織絨毯とは違う名称を考えないといけない。
ドイツの展示会でも高段数のシルクでもの不自然に織り目がきれいなものが出ていたから
きっとそれも機械化手織段通だと思う」

手織絨毯は織り手さんたちが、一目一目縦糸にパイル糸を結んで
一段結んだらそれを横糸で織り締め作っていきます。
織り手さんは、その一目一目縦糸にパイル糸を結ぶのが指が痛いし嫌だ!!!
といって、どんどん居なくなっていき、工場も困っていたのです。

そこで救世主の機械化。

まず、人の手で、一段分のレールに着いた針穴に、柄に合わせて一目ずつパイル糸をセットします。
それを縦糸を張った織り機にもっていき、レールの針がパイル糸を縦糸に8ノットで結び付けます。
横糸を通して人の手で織り締めます。一段完成。レールの糸を入れ替えて次の段の準備。
一段分はセットされているので、必要枚数はそのセットで量産できます。

とはいえ、ほとんど手作業だし、生産性もさほど上がらず、値段も下がらず。
そしてレールにセットした糸の配置が間違っていたら、
間違った絨毯が量産されてしまう。良いことがあんまり見つからない。
ただただ、織り手さんの指が痛くない。

ここでふと考えるのですが、
こうして出来た絨毯は手織とは言いにくいですけど、出来たものは手織とまったく同じ。
ラテックスも使ってないし、裏張りもしていない。柔らかい風合いも同じ。
手織絨毯というものの価値を、
出来た物に求めるのか、
手織という工程に求めるのか、
手に取るお客様は何に価値を、良さを求めているのでしょうか。

中国では、シルクの手織段通はだんだんこの製法が優勢になるそうです。
いつか、「最上級の絨毯はパイル糸も手で縦糸に結ぶんですよ」
なんてお客様に言うようになるんでしょうね。


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  1. 2011/02/26(土) 20:13:29|
  2. 物づくり
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絶滅危惧種?!中国手織段通。

久々のKISETSU絨毯日記です。

上海ドモテックスも終わって早2ヶ月。
来年のKISETSUコレクションの製作に向けて活動を始めました。

先週は、中国のO氏とともに東京にヒアリングに行ったり、
どういうイメージにしようかと考えたりと、アイデアを温めています。

8月中旬に試作指示に中国に行く予定なので、
それまでじっくり新しいデザインを考えます。

前々から私が不思議に思っていたこと。
中国の人と接する際、いつも感じるんですが、
日本人と比べると、あんまり勤勉とはいえない中国人が、
手織絨毯なんてめんどくさいことをしているなんてちょっと不思議だなあ。

ここ最近の、急激な中国の成長でやっぱり変わってきたようです。

手織の職人さんが、もっと楽に稼げる方法がいろいろあると知ってきて、
職人さんがどんどん減ってきているそうです。
特に、若いなり手がいないそうです。
ある工場では、200人の職人さんが旧正月にふるさとに帰り、
正月空けに工場に戻ってきた時には150人に減っていたとか。。。

工場の社長さんのなかには、
「原料価格もどんどん上昇するし、職人さんには給料が安いと言われるし、
お客さんには高いといわれるし、今の注文分は作るけど、
それが終わったら辞めたいと思ってるの・・・」
といっている人も多いそうです。
社長さん自身、持っている土地の値段がどんどん上がるし、
手織絨毯なんて、文句を言われるめんどくさい仕事に魅力を感じなくなっている状態で、
私がKISETSUを始めてからも、大きな工場を含め、どんどんなくなっています。

まだやる気のある工場も、中国国内の生産をあきらめ、
インドなどのもっと工賃の安い国に外注に出す計画を立てているところも。
すでに、北朝鮮に下請けに出している工場もあるそうです。
KISETSUコレクションを作っている工場は、中国でも内陸の地方なので、
まだまだ工賃は安く、そこでの生産は続けられるようですが、

これからも中国の成長は続いていくだろうし、
いつか中国に手織段通を作る工場がなくなる日が来るかも知れません。

せっかくこうやって一結び一結びと作っていただく手織絨毯です。
良いデザインのものを作っていただけるように、
私たちも良いデザインを作らなければと思います。




  1. 2010/06/18(金) 10:41:49|
  2. 物づくり
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検証作業中

私たちは、KISETSU collectionで作った商品の糸見本を1アイテムごとに、
工場から全てもらっています。

配色指示に当たっては、再現性の不安もあり、
糸を全てデザインに合わせて染めてもらうことは出来ないので、
どうしてもという色以外は、工場が今まで染めたことのある糸見本から、
デザインに合わせて工場で配色する作業をしています。
糸見本
今回作った絨毯の糸見本。
工場からはこの形でもらっています。1枚が1柄の1配色。
これではカット面の色が分からないので、
梵天
1アイテムごとにそれから小さな梵天を作って取ってあります。
ちょっとおもちゃのインディアンのブレスレットみたいでかわいいです。
デザインと梵天
デザインと照らし合わせたり、出来上がった絨毯と比べたりして検証します。

厳密にはこの梵天と絨毯はマーセライズの具合で色は変わるのですが、
成功配色は次回のデザインでも安心して使えるものになるし、
調整が必要な配色も梵天があると注意も出来、調整もしやすいです。
手間はかかりますが、この作業はとても重要だと思っています。
  1. 2010/04/19(月) 19:51:34|
  2. 物づくり
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Author:kisetsu kyoto
京都でインテリアテキスタイルのデザインをしています。
絨毯作りの日々の様子をつれづれに書いていきます。

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